債務超過でも受け入れ可能!特定技能制度に必要な企業評価書とは?|難波の税理士【山本たかし会計事務所】クラウド会計・相談無料

2026/07/08会社設立

債務超過でも受け入れ可能!特定技能制度に必要な企業評価書とは?

近年の人材不足を背景に、特定技能外国人の受け入れを前提とする企業も増えています。
しかし、直近の決算が債務超過では特定技能外国人を受け入れられないのでは、と頭を悩ませる経営者は少なくありません。
その際に必要となるのが企業評価書です。

企業評価といえば、事業承継やM&A の場面で必要とされる企業価値の分析資料を指すことが一般的ですが、企業評価書は外国人技能士実習生や特定技能外国人の受け入れに際し、債務超過状態の場合に必要とされる資料を指します。
企業評価書の作成は、財務分析だけでなく、企業の実態や将来性、人材を受け入れる体制まで丁寧に読み解き、第三者に伝わる書類として整えることが求められます。

この記事では、特定技能制度における債務超過企業の扱いをはじめ、企業評価書の重要性、記載すべきポイントなどについて詳しく解説しています。

なぜ企業評価書が必要になるのか

企業評価書とは、企業の経済的価値や事業の継続性、財務の安定性を算定する目的で作成される書類のことです。

外国人技能実習や特定技能外国人を受け入れる際、外国人労働者を安定的かつ継続的に雇用できるだけの財務基盤があるか、という点を厳しく審査します。
企業が倒産し、行き場を失うといったトラブルを防ぐためです。
そこで、出入国在留管理局は、直近の事業年度で債務超過の企業には、通常の申請書類に加えて、企業評価書の追加提出を義務付けています。

企業評価書を基に、その企業の事業継続性財務の健全性賃金の支払能力法令順守体制などを確認し、受け入れた外国人技能実習生や特定技能外国人を適切に雇用できる企業かどうかを審査します。

債務超過であるにもかかわらず、企業評価書を提出しなかった場合には、在留資格の申請は不許可となってしまいます。
逆に言えば、適切な企業評価書が提出されれば、債務超過であっても受け入れが認められる、ということです。

企業評価書とは

企業評価書とは
企業評価書は、企業の経済的価値、現在の財務状況、今後の経営改善の見通しを第三者の専門家が客観的に分析・評価した書類です。
決算書や申告書など納税や融資のために作成される書類とは異なり、出入国在留管理法や特定技能審査要領に沿って作成します。
単なる数値分析でなく、経営者に対するヒアリングや事業内容の理解も重要です。

誰に作成を頼めばいいのか?

企業評価書は、自社で作成して提出することは認められていません。

出入国在留管理法において「企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格保持者」による作成が義務付けられています。
具体的には、税理士、公認会計士、中小企業診断士です。

審査を通過する企業評価書の要素

審査を通過するためには、企業評価書に3つの要素が論理的かつ具体的に記載されている必要があります。

債務超過の原因の明確化と合理的な説明

債務超過に至った原因を明確にする必要があります。
設備投資に伴う借入金の増加、一時的な売上減といった原因から、前向きな投資、やむを得ない事情によるものであることを、決算書の数字と紐付けて合理的に説明します。

具体的で実現可能性の高い経営改善計画

どのように売上を確保するのか、具体的なコスト削減、特定技能外国人を採用することで生産性がどう向上するのかを、損益計画や資金繰り計画に落とし込み、債務超過を解消できる道筋を具体的に数値で提示します。

客観的な事業継続性の証明

企業の倒産リスクがないこと、特定技能外国人への給与を遅滞なく支払い続けられることを証明することが最も大切です。
現預金残高の推移と共に、金融機関からの融資や資金調達が可能であること等客観的な証拠を挙げて事業継続性を証明します。

税理士が作成する企業評価書の価値

企業評価書は、中小企業診断士や公認会計士も作成できますが、税理士が関与するメリットとして次のようなものが挙げられます。

特に、設立直後の場合は、前期決算書もなく予測が困難なうえ、財務基盤を弱く見られる傾向があります。
税理士が事業計画の設計段階から関与していると、黒字化へのルート、債務超過の解消方法などを整理することができ、企業評価書の説得力を高めることができます。

まとめ

人手不足に悩む企業にとって、特定技能外国人の受け入れは事業を継続・拡大するためには重要な方策でしょう。
決算書が債務超過であっても企業評価書をしっかりと作成することで審査を通すことが大切です。

企業評価書は単なる書類ではなく、事業を健全に継続できる企業であることを示す証明となります。
企業評価書の作成を通じて、企業自身が経営課題を整理し、持続的な成長に向けた方向性を明確にする機会にもなるでしょう。

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この記事の監修者

山本たかし会計事務所代表:(税理士)山本卓志

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税理士

山本 卓志
Yamamoto Takashi

昭和50年兵庫県生まれ。
大学卒業後、不動産業、個人事務所での勤務を経て令和4年6月に大阪市にて独立開業

保有資格
税理士
宅地建物取引士

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