トイレットペーパーは経費にできる?仕訳に使える勘定科目は?|難波の税理士【山本たかし会計事務所】クラウド会計・相談無料

2023/09/19勘定項目

トイレットペーパーは経費にできる?仕訳に使える勘定科目は?

トイレットペーパーは経費にできる?仕訳に使える勘定科目は?

経理を担当されている方は、どの勘定科目を使えばいいの?と悩む場面が多いと思います。
様々な勘定科目がある中で、どれを選べば正解なのかわからなくなりますよね。

実は、正解は1つではありません。

本記事では、トイレットペーパーの勘定科目は何を選べばいいの?を解説します。

トイレットペーパーの勘定科目は?

トイレットペーパーを購入した際の仕訳にはどの勘定科目を使用するのが相応しいのでしょうか?消耗品費、福利厚生費、接待交際費、衛生費、雑費などが考えられます。
一般的には、消耗品費とする場合が多いのですが、他の勘定科目で仕訳を計上する場合も考えられます。
それぞれどのような場合に使用するのでしょうか。

どの状況に当てはまる?トイレットペーパーの仕訳

勘定科目ごとに詳しくみていきましょう。

消耗品費

消耗品費とは、日々の業務で使用する用品などで、使用可能期間が1年未満のもの、取得価額が10万円未満のものの場合を指します。

ほとんどの場合、消耗品費にあたるでしょう。トイレットペーパーを購入した場合、消耗品費とすることが一般的です。

福利厚生費

トイレットペーパー代を「福利厚生費」にすることもできます。
福利厚生費は、給料や賞与以外に、従業員の生活や健康の安定のために支出した費用のことです。
トイレットペーパーの他にも、ハンドソープやティッシュ、業務の合間に飲むコーヒーやお茶などの日用品なども従業員のための支出ですので、福利厚生費として計上することが相応しいでしょう。

接待交際費

接待交際費とは、取引先や顧客などへの接待や謝礼をするときに支払った費用のことです。お中元やお歳暮など贈答品の購入は、ほとんどの企業で行われているでしょう。
これらの費用はすべて接待交際費として計上します。

トイレットペーパー代を接待交際費として計上するのは、「来客用」のトイレットペーパーの場合が考えられます。

同じトイレットペーパーでも、従業員用は福利厚生費、来客用は接待交際費として明確に区分して計上する場合もあります。
些細なことのようですが、規模によっては大きな数字になるかもしれませんし、例えば接客にどのくらいの費用がかかっているのかを分析したい場合などは明確に区分した方がよい場合もあるでしょう。

衛生費

勘定科目に決まりはありません。
その企業独自の勘定科目を作成することも可能です。
衛生費を勘定科目として設定するのは、飲食店や宿泊業、工事現場や幼稚園、病院などが考えられます。
衛生に関する費用が比較的多く、他の消耗品費などと区分したい場合などです。

衛生費は、健康増進や疾病予防、環境保全を目的として支出した費用です。救急箱や、クリーニング代、アルコール消毒液などが当てはまります。

その場合には、トイレットペーパー代を衛生費とすることもできます。

なお、勘定科目は自由に作成できますが、その勘定科目がどのカテゴリー(資産・負債・純資産・収益・費用)に入るのかは間違えないようにしましょう。

雑費

トイレットペーパー代を、雑費にする場合もあるでしょう。

雑費は、どの勘定科目も当たらない、「その他」という意味合いが強い勘定科目です。当てはまる勘定科目がなく、かつ少額な数字の場合に使われます。

損益計算書に並ぶ雑費の数字は、あまり大きくならない方が良いとされています。税務調査などの際に、雑費の内容を精査するきっかけになりかねないからです。

つまり全体的なバランスをみて、トイレットペーパー代も少額の場合であれば、雑費でも構わないでしょう。
「その他」の数字は少ないほうがいいですね。

トイレットペーパーの仕訳に使う勘定科目が決まったら

トイレットペーパーの仕訳に使う勘定科目が決まったら
使う勘定科目を決めたら、以後、トイレットペーパーを購入する際には同じ勘定科目を使用して、一貫性を持たせましょう。

会計では、事業上発生したすべての取引を仕訳にする必要があります。
そして内容に応じた適切な勘定科目を選択して仕訳を積み上げていきます。決算時には、貸借対照表、損益計算書などの決算書が完成します。
この決算書から、企業の経営成績や財政状態を読み取ることになります。

もし同じトイレットペーパーの購入を、ある時は消耗品費、ある時は接待交際費、などと違う勘定科目を使用するとどうなるでしょうか。

決算書において正確な集計がされず、前年との比較や分析も行えなくなってしまうのです。

これは、会計上のルールで、継続性の原則と呼ばれており、毎期継続して使っていくことが求められています。

まとめ

トイレットペーパーの勘定科目について解説してきました。

消耗品費、福利厚生費、接待交際費、衛生費、雑費など、複数の勘定科目の中から、自社の状況に合った勘定科目を選びましょう。
大切なことは、選んだ勘定科目は毎期継続して使うことです。

トイレットペーパーだけでなく、他の仕訳を考える場合にも同じことが言えます。正しい経理方法を知り、経理に関する悩みが減るといいですね。

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この記事の監修者

山本たかし会計事務所代表:(税理士)山本卓志

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税理士

山本 卓志
Yamamoto Takashi

昭和50年兵庫県生まれ。
大学卒業後、不動産業、個人事務所での勤務を経て令和4年6月に大阪市にて独立開業

保有資格
税理士
宅地建物取引士

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