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2024/07/19会社設立
マイクロ法人の設立は節税になる?節税メリットとデメリットを解説
最近よく耳にする「マイクロ法人」とは一体どのようなものでしょうか。
この記事では、マイクロ法人とは何か、マイクロ法人を設立することによる節税メリットやデメリットなどを解説しています。
マイクロ法人とは?合同会社か株式会社どちらが良い?
マイクロ法人とは、簡単にいえば一人会社です。
一人で出資・設立し、一人で経営を行う形態をいいます。多様な働き方が進む昨今、個人事業主がマイクロ法人を設立するケースが増えています。
事業を拡大して利益追求を目的とする一般的な会社に対し、マイクロ法人は、適度な利益を得つつ、個人の税金や社会保険料の軽減を目的としている場合が多いと考えられます。
なお、税法が予定している範囲内での税負担の軽減は認められますが、仮装・隠ぺい、不合理な所得の分散などは認められません。
法人事業と個人事業とを併用する場合には事業区別が合理的かどうかなど、注意が必要です。
会社法上、法人には株式会社、合同会社、合名会社、合資会社などの形態がありますが、マイクロ法人設立の際には株式会社か合同会社のどちらかを選択することになるでしょう。
法人税の計算上で有利不利はありませんが、設立費用や手続きが異なり、合同会社の方が安く済みます。
しかし、対外的な信用は株式会社の方が良いといえるでしょう。
マイクロ法人の節税メリット
マイクロ法人を設立することで得られるメリットは大きく3つ挙げられます。
社会保険料の負担軽減
個人事業主の場合、基本的には国民健康保険と国民年金に加入します。
扶養する家族がいる場合には、被扶養者分も納付しなければいけません。
国民健康保険には「扶養」という概念がなく、「世帯主」が家族分を支払わなければならないのです。
マイクロ法人を設立すると、代表取締役として社会保険の加入対象となることができます。
社会保険は、被扶養者が何人いても保険料は増加しませんので、被扶養者が多い人はお得といえるでしょう。
さらに、役員報酬を低額に設定することで社会保険料を抑えることができます。
社会保険は、給料や手当などの標準報酬月額によって算出されますので、役員報酬を低額にすると、社会保険料も低額になります。
所得税や住民税を押さえることができる
個人の所得税率は累進課税制度が採用されており、最大で45%とされています。
所得が増えると税率が高くなり、負担が大きくなります。
しかし、法人税は所得800万円を基準に15%又は23.2%とされています。
個人事業の所得が多い場合、この税率の差が、法人設立を検討する理由となっています。
所得税、住民税は所得に対して課税されるため、個人事業、法人事業、役員報酬を合理的に分散することで節税に繋がります。
経費計上の範囲が広いため課税所得を小さくできる
一般的に、法人は個人事業主よりも経費にできる範囲が広いとされています。
経費とは、事業収入を得るために必要な費用のことで、収入から経費を差し引いて課税所得を計算します。
経費の範囲が広いということは、課税所得を小さくすることになるため納税者には有利です。
役員報酬も経費に含まれますし、社会保険料の会社負担分も経費となります。
マイクロ法人を設立するデメリット
設立費用の準備
マイクロ法人は、小規模といえども法人ですから、設立の際には会社法に則った手続きが必要で、定款の作成や法人登記、税務署など関係各所への届出などを行わなければいけません。
定款は設立時に必ず作成するもので、株式会社の場合には公証役場で定款の認証を行わなければならず、数万円の認証手数料と謄本手数料が発生します。合同会社の場合は認証不要です。
なお、電子定款ではなく紙の定款を作成した場合には収入印紙代も発生します。
続いて法務局で法人登記の申請を行いますが、その際の登録免許税は、株式会社で15万円、合同会社で6万円ほどかかります。
前述のとおり、設立費用については合同会社の方が安く済みます
その他に資本金、法人用の実印や角印の購入、印鑑証明書や謄本の費用などが発生するでしょう。
資本金1円でも会社設立可能とされていますが、現実的には初期費用の支払にも困ることになりますから、当面3か月分くらいの運転資金を用意すべきと考えられます。
法人税の申告や納税、社会保険の手続きなど、手間の増加
マイクロ法人を設立すると、決算期には法人税の申告・納税が必要です。
個人事業主の場合でも、年に1度確定申告を行いますが、法人の決算は、個人事業主よりも煩雑な作業となり、税法に関する知識が必要です。
税理士に依頼することも検討しましょう。加えて、社会保険に関する手続きなども行う必要があります。
法人税などの負担
法人の決算申告に伴い、法人税、法人事業税や法人住民税が発生します。利益がなく、赤字であったとしても法人住民税については納税が必要です。
金額は地方によって異なりますが、数万円はかかります。
また、場合によっては消費税や固定資産税の納税も必要となるでしょう。
まとめ
本記事では、マイクロ法人について解説しました。
マイクロ法人の設立によって、社会保険料や個人の所得税の負担などを軽減できる場合があります。
また、メリットだけでなくデメリットもあります。設立費用や決算申告の手間、法人税の負担も発生します。
設立にあたっては、法令順守に留意し、慎重に検討しましょう。